2023/06/24
屋根の雨漏りは、葺かれる材料も関係しています。建築当初はどこにも欠陥が無くても、材料は経年により劣化します。表面の材料が劣化すると、直下のアスファルトルーフィングがダメージを受けます。表面に葺かれる材料は、アスファルトルーフィングを保護する目的もあるので、表面の材料の劣化は、アスファルトルーフィングの劣化を早めます。
アスファルトルーフィングは雨を防ぐ最後の砦なので、劣化は雨漏りに直結します。アスファルトルーフィングの劣化を抑えるためには、表面に葺かれる材料に耐久性が必要です。屋根に使われる材料で、最も耐久性があるのが瓦です。瓦は技術開発により、凍害にも強い製品が販売されています。
瓦は一度葺けば、大地震でもない限り劣化は最小限に留まります。自然石のスレートも耐久性がありますが、瓦ほど強度は強くありません。鉄板系では良い材料が開発されています。以前使われていた亜鉛鉄板に代わり、現在普及しているガルバリウム鋼板は、耐久性が向上しています。
銅板やステンレス鋼板、フッ素鋼板など、高額にはなるものの、耐久性の高い材用も普及が進んでいます。カラーベストやシングル系の材料は耐久性が劣り、頻繁に塗装替えをしない限り劣化し、雨漏りの原因となります。低価格のため、大手住宅メーカーなどでよく使われますが、寒冷地など自然条件の厳しい地域ほど、劣化が見られます。雨漏りを防ぐためには、屋根に葺かれる材料の耐久性を考慮する必要があります。